年齢的なものなのか、まわりの人が亡くなるという
経験が少しずつ増えてきて、
だんだんと、人が誰しもいつか死んでいくことを
受け入れられるようになってきたように思う。
私の親しかった友達は、二人とも早々にあの世にいってしまったが、
最初に友達が亡くなったときは、まだ20代の半ばで、
私は驚いておろおろして、とても受け入れることはできなかった。
(結局10年くらいかかった気がする)
私自身も、「まだまだ人生これから」なんて思っていて、
自分がいつか死ぬかもなどということは考えたくなくて、
友達の死からも目をそらしていたかったのだと思う。
二人目は数年前、訃報を聞いて最初のショックがおさまるにつれ、
(あー、私もいずれ死ぬんだな)
という実感がふつふつとわきあがり、それからというもの、
死をそれほど特別なことと感じなくなった。
一番親しいと思っていた相手が二人とも死んでしまうなんて、
なにこれ?と一瞬思ったけど、答えは簡単で、
なんとなく生きづらい同士だったということなんだろう。
数少ない貴重な友達がいなくなった後、
どんなに孤独になるのかと思っていたけれど、
亡くなった友達を以前より近くに感じて、
むしろ寂しくなくなったような気さえするときがある。
私はまだあと何十年か生きていくつもりだけど、
かといって生きている人のほうが正しいとも偉いとも思ってない。
なるべく健康に生きて、楽に死ねるように
食生活をだいぶ気をつけるようになり、それがまた楽しみでもある。
死の実感とか、死を視野に入れることで、
生きていることが相対化できるのはいいことだと思う。
(タイトルは、なんとなく今の心境。)